2013年12月26日木曜日

<11>播磨国に残る先祖の痕跡

 ついに判明したわが大塚家のルーツ、それは播磨国の「赤松一族」に源流があるらしい。

 江戸時代からずっと九州出身だと思っていた僕ら一家にとって、それはかなりの驚きだったが、藩主有馬家がもと「赤松氏」で、関が原の合戦以降に主君が転勤したのだから、仕方がない。

 むしろ、これで戦国時代以前の動向が、だんだんと明らかになってきたのである。実に面白い。
 
 そこで、今度は播磨(現在の姫路)における赤松氏と大塚氏の関係について、調査を始めたわけである。
 
 関西在住の僕にとって、摂津・播磨・丹波・但馬など兵庫県エリアは土地勘がある。時間が許せば現地調査も可能な範囲になったことは、とても嬉しかった。

 
 まず、播磨における大塚氏の痕跡を2点発見することができた。



 ①姫路市 「上野構」跡

  城めぐ.com さんのサイトより
  http://www.siromegu.com/castle/hyogo/ueno/ueno.htm

  城郭放浪記さん のサイトより
  http://www.hb.pei.jp/shiro/harima/ueno-ko/

  なんとなく城郭めぐり さんのサイトより
  http://tenniskun.blog.ocn.ne.jp/img/2013/11/post_af46.html

  
  「構」というのは、屋敷・館、あるいはほんの小さな城のようなものである。

 姫路市船津町上野に、「上野構」という史跡があり、そこに「大塚将監」なる人物が居を構えていたことがわかっている。

 上記サイトでは、大塚将監は「赤松家の家臣」「赤松氏の幕下」であると記述があるが、


 近畿の山城 さんのサイトより
 http://kirinosato.fc2web.com/yamasiroNISHIHARIMA.htm

 
を参考にすると、

城主が「永禄年間 赤松氏麾下の大塚将監」


※永禄年間 1558~1570


なる記述がどうやら「播磨鑑」にあるらしい。

 「麾下(きか)」とは直属・じきじきの部下・家臣という意味であるから、血縁関係の証明にはならないものの、本流の赤松家にかなり近しい位置にあったことは想像できる。

 大塚氏そのものが歴史の表舞台にあまり出てこない弱小赤松氏族であるが、それでも「直系の家臣」だとすれば、血筋としては傍流ながらも赤松氏の血縁があると考えてよいと思う。

 
※「播磨鑑」 江戸期宝暦(1762)頃成立の地誌。

 詳細はウィキペディアを参照のこと。

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%92%AD%E7%A3%A8%E9%91%91



②姫路市 「岩崎構」跡

 城めぐ.com さんのサイトより
 http://www.siromegu.com/castle/hyogo/iwasakikou/iwasakikou.htm

 播磨城郭案内 さんのサイトより 
 http://blogs.yahoo.co.jp/harima_bushi/5391524.html

 なんとなく城郭めぐり さんのサイトより
 http://tenniskun.blog.ocn.ne.jp/img/2013/11/post_c383.html 



 姫路市打越にある「岩崎構」も小さな館・城跡である。

 赤松大系図によると室町時代大塚重太夫が構居し香山構主本庄次基と地境争いを起した、という記録があるらしい。

 さきほどの上野構の「永禄年間」とは戦国時代の末期で、安土桃山時代よりちょっとだけ前ということになるが、「室町時代」となると戦国時代より前である。

 となると、この「大塚重太夫」が赤松一族かどうかの明示はないものの、(赤松大系図に収録されているのだから、関係者だということはわかる)もし仮にそうだとすれば、赤松氏が大活躍した室町時代には、既に「大塚氏」が赤松から分派していたということになる。

 
 
 これらの調査から、わが先祖の「大塚氏」は、どちらかと言えば早い段階で赤松氏から分派したらしいことが伺われる。

 そのため本流サイドの「赤松氏」の家臣団の記録から外れ、ちょっと陰に隠れてしまった形になったのではなかろうか。

 (古い記録ほど遺失するとすれば、後代になって分派したほうが、赤松本流の記録に残りやすいとも考えられる)

  
※可能性として、赤松氏と大塚氏の血縁関係がない、という仮説ももちろんあり、である。早い時代から赤松氏に仕えていた単なる家来として「大塚氏」が存在したということも考えられる。
 しかしながら、文献上は「村上源氏赤松支流大塚氏」として残ってしまっているので、とりあえずはそれを尊重することにする、


 

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