毎度おなじみ、日曜日のお楽しみ「軍師官兵衛ちゃん」の時間がやってきました。
大河では語られない裏話や、ちょっと突っ込んだネタをお届けしている当ブログの人気コーナーになってしまいましたが、今日も大事なポイントがいっぱいありますよ!
さて、今回の官兵衛ちゃんは、これまでのように「カラッと明るく元気な秀吉軍」から一転、それぞれの人物の心の闇がにじみ出るようなサスペンス風展開です。
秀吉の心が少しずつどんよりと曇ってゆき、官兵衛もちょびっとモヤモヤしながら話が進みます。
われらが愛しの荒木道薫こと村重ちゃんも、サブキャラとして登場。いらんことをつぶやいて去って行きました(笑)
それにしても、すばらしいのは竹中直人さんの演技力!
こないだまで喜んでアホを演じていたのに、いよいよ権力にとりつかれた男らしくなってきました。
今回は全体的に史実よりも、いかにもドラマっぽいエピソードに満ちていた回でしたが、たまにはこういうのもいいんじゃないでしょうか?
あぶない武士、柴田恭平さんがいい仕事してますね!
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さて、戦国がらみブログらしく真面目な話をしておきましょう。
ドラマではあっさりとスルーされましたが、小牧長久手の戦い、は重要なポイントです。
結局どちらが勝ったのかよくわからん戦いではありましたが、ポイントは
家康側が、戦いそのものは勝っていた
という点です。
秀吉軍と相対した家康は、ここで滅ぼされず首を繋ぎます。どころか、ここから大事な話。
秀吉は、家康のいる三河から北を直接手出しできないことに気付く、というのがツボ。
家康はいちおう秀吉の家臣となりますが、実働部隊としての家康軍は、三河中心に
ガッツリ居座っている
わけですから、簡単にいえば中部を越えた関東は秀吉が手を出せないわけです。
なので、秀吉は
征夷大将軍になれなかった
という説があるわけ。
将軍とはもともと、東国の蝦夷を討つための役職です。しかし、東国に直接手出しできない。うーん、もやもやする!
だから
関白になるもんね!
という説ですね。なるほど説得力があります。歴代の天下取りの中で、秀吉だけが幕府を開かず、将軍になっていない、というのはそういう側面があるのかもしれません。
(もちろん、「将軍」とは武官にとっての最上級職ですから、農民上がりを自負している秀吉は、武官の官職にそれほどこだわらなかった、という意味もあるでしょう)
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さてもうひとつ、桃李くん長政が領地の領民の扱いに苦労する、というエピソードが出てきますが、このへんが深い意味を持っています。
前回のブログで論説したとおり、天下が統一され、戦国大名が領地を持つということは天下人に「どこか知らん土地を与えられる」ということに他なりません。
ドラマでも出てきた通り、そこには地場の豪族(地侍)や、農民がおり、土地の実行支配をしているのは、当然彼らということになります。
もちろん、領主としての戦国大名はそこに君臨しますが、実は実行支配はしていない。このことは明治まで結局続くことになるのです。
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