まるまる1年間のブランクを経て、当ブログに大河ドラマ解説の記事が帰ってきました!わーいわーい。
このブログでも公言しておりましたが、基本的にアンチ幕末な大塚某なので、
「戦国大河」
が帰ってきたことは嬉しくてたまりません。
というわけで、第1回の真田丸の補足がてらズバリ解説!をお届けしたいと思います。
<ズバリ解説!1> そもそも今回の真田丸のスタートはいつの時点やねん!!
物語は天正10年からはじまりました。真田氏が使えている親方さまは「武田氏・武田勝頼」です。
これを見て、一般の人たちは「あーなんか、織田信長が武田の騎馬隊と戦ったらしい話は聞いたことあるよな~」と、武田の名前を思い出すところだと思います。
そうそう、その武田!と言いたいところですが、実はそのお話火縄銃の三段打ちVS武田騎馬隊の長篠の戦いは天正3年ですから、もう7年も前の話。
すでに織田方と武田方の勝敗は決しているわけで、今回武田さんは、すごすごと逃げも隠れもしていますが、それもそのはず、
もう最後の瀕死の状況から、ドラマはスタートしたわけなのです。
歴史ファンとしては、武田騎馬隊が負けて織田が優勢に進んでいる中での、現在のこの落ち目な状況、というあたりに一言触れてほしかったような。
とまあ、いきなり武田さんが、ズダボロ状態なのは、そういう文脈で押さえて下さい。
<ズバリ解説!2> そもそも、武田ってなんですごいの?
さて、戦国時代といえば、やはり武田信玄を始めとする武田氏のネームバリューです。「信長の野望」シリーズから戦国マニアになる方も多いようですが、ワタクシ大塚某は、なんとやったことがありません(笑)
「風林火山」の言葉とか、カッコいいし、信玄は確かに強いし、
「なんか武田って凄いぜ、武田って偉いんだぜ」
というイメージがあると思います。
しかし、苗字研究家からすると、武田氏の凄さというか家柄の凄さはそこではナイのです。
それを紐解くには、少しだけ日本史の勉強に立ち戻りましょう。
1192(いいくに)つくったらしい鎌倉幕府の主人公は、言わずと知れた源頼朝ですね。この源頼朝は、もとを正せば
清和天皇末裔、清和源氏・河内源氏の系統ですから、相模国鎌倉に根付いたこの源氏は、
清和源氏・河内源氏・相模(鎌倉)源氏のみなもと氏
とでも呼ぶことができます。
さて、鎌倉幕府の次の幕府は、室町幕府ですね。室町幕府は、足利氏によって開かれましたが、足利氏のルーツを辿ると、これまた清和源氏・河内源氏になります。
とすれば、その所領をもって
清和源氏・河内源氏・下野(足利郷)源氏の足利氏
とでも呼べるわけです。
さあ、そこで武田氏です。武田信玄を代表とする武田氏は、またまたまた清和源氏・河内源氏であり、その所領常陸那珂郡武田郷をもって
清和源氏・河内源氏・常陸源氏の武田氏
と呼んでも差し支えない、ということになります。
ところがここに一つだけポイントがあって、この武田氏、常陸の国から、一度甲斐国に流刑になった縁で、甲斐に根付きます。
そこで、この一派は常陸源氏ではなく、「甲斐源氏」と呼ばれるわけですが、武田氏はその後正式に甲斐守護を任官しますので、たしかに
甲斐を所領とする武田氏
となったのです。
ここまでくるとなんとなくわかりますね?鎌倉源氏が鎌倉幕府を開き、足利源氏が室町幕府を開いたのだから、甲斐源氏の本家本流である武田氏は
世が世であれば甲斐武田幕府を開いても全然おかしくない
レベルの家柄だったことがわかります。
そうですとも!織田や徳川よりも、かなり本物に近い「源氏の武家のトップである正統後継者(候補)」ですから、 凄くて偉かったわけですね。
・・・今日のドラマでも、武田勝頼は結局「甲斐を出るわけにはいかない」と逃げそびれたわけですが、信玄公うんぬんどころの騒ぎではなく、
「甲斐武田の本領たる甲斐を出ることは、甲斐源氏の名を捨てることにも等しい」
重要な決断だった、ということになるのです。
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というわけで、第一回にふさわしい濃い話をしてしまいましたが、学生のみなさん!!
安心してください!テストには出ませんから!!
(とにかく明るい大塚某)
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<お知らせ>
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大塚系ブログは、九州に軸足をおいて連載を続けます。
>安心してください!テストには出ませんから!!
返信削除:゙;`゙;`;:゙;`;:゙`;:゙;`ヽ(゚∀゚ゞ)ブハッ
そうそう、甲斐武田氏は世が世なら幕府を開ける家柄。
だから彼方此方から期待されまくってた。
やー初回、最高でした( *´艸`)
真田太平記と比較してる人もいるけど、自分は敢えて下調べや勉強せずに三谷真田丸を楽しんでます♪
三谷作品はたま~に、懲りすぎ?趣味に走りすぎ?劣化?でコケる時があるから、
このまま進んで欲しいと(=人=)☆彡祈願
本日、第二回!多少、ネタみたいな笑い所を織り交ぜつつ、なかなか面白く拝見できました(^^
返信削除前回の官兵衛ちゃんより、各所にゆるーい感じが仕込んであって、気軽に見られるのはやはり三谷脚本!